横河電機:ServiceNowで顧客問い合わせ対応を自動化、年間200時間の業務効率化を実現

横河電機がリモートサービスソリューション「VPSRemote」の問い合わせ対応にServiceNowを導入。チケット起票から担当者アサインまで自動化し、年間200時間の業務効率化と顧客満足度向上を達成。

+200 時間削減/年
数値の信頼性
公式出典あり
AIエージェント

この事例のポイント

導入効果
+200時間削減/年
業種
製造業

Before

横河電機は、計測、制御、情報の技術を軸とした最先端ソリューションを提供する企業として、1915年の創立以来、日本の計測および制御技術の発展をリードしてきた。2018年には制御事業を包括する新ブランド「OpreX」を立ち上げ、顧客のバリューチェーンや設備のライフサイクル全体の最適化を支援している。

同社が提供するリモートサービスソリューション「VPSRemote」は、顧客のプラント内にあるシステムに外部から接続し、システムの稼働状態やパフォーマンスを遠隔監視するサービスである。しかし、顧客ロイヤリティ改善の観点から、サポート体制には課題があった。

「例えば、これまではお客様からサービスのアカウント発行などサービスに関する依頼や問い合わせがあった際、窓口の当社の担当者にメールか電話をして受け付けを行っていました」と、IAシステム&サービス事業本部ライフサイクルサービス事業部ソリューション開発部の野田孝司氏は振り返る。

さらに社内業務にも非効率が存在した。問い合わせを起票するチケット管理システムも契約情報を管理するシステムも個別に存在しており、「お客様から問い合わせがあると、その内容をチケット管理システムに転記し、そこから現在の契約を確認するために契約管理システムを別途確認、その上で問い合わせ対象のシステム構成やアカウントの登録状況を管理ポータルで調べ、回答を用意するといった状態でした」と野田氏は説明する。

この煩雑な状況では、抜本的な効率化は困難だった。グローバルに事業を展開する同社では、適切なサービスマネジメントを実施できているかを主に海外の顧客企業から問われることも増えてきており、改善が急務となっていた。

AI導入内容

横河電機は新たなシステムの導入に向けた検討を開始した。ITIL準拠のサービスマネジメント製品を調べたところ、ガートナーの調査でServiceNowが高く評価されているのが目に止まり、導入を決定した。

Predictive Intelligenceによる問い合わせ対応の自動化

ServiceNowの導入により、顧客からの問い合わせ受付から担当者アサインまでのプロセスがAIによって自動化された。

機械学習による自動分類とアサイン ServiceNowの機械学習エンジンであるPredictive Intelligenceを活用。顧客から指定のメールアドレスに届いた問い合わせ内容をAIが解析し、過去の対応履歴に基づいて最適な「カテゴリー」を判定、さらには技術的なスキルや稼働状況を考慮して「最適な担当者」を自動的に特定しアサインする。

これにより、従来窓口担当者がメールを読み、内容を判断してチケットを起票し、手動で転送していた一連の作業が完全に自動化された。

Virtual Agentによる自動応答と安心感の提供 問い合わせを行った利用者には、Virtual Agentを介した自動通知が即座に送信されるようになった。AIが「問い合わせを受け付けたこと」を即答し、想定される対応時間や受付番号を提示。時差のある海外拠点からの問い合わせに対しても、AIによる24時間365日の初動対応により、顧客に高い安心感を提供できるようになった。

ITOMによるゼロタッチオペレーションへの展開

横河電機は今後、VPSRemoteのインフラ運用領域にも IT Operations Management(ITOM) を適用し、インフラの異常検知から自動復旧までをAIが担う「ゼロタッチオペレーション」の実現を目指している。AIによる予防保守の導入により、プラントのリモート監視におけるさらなる安定稼働と効率化を計画している。

問い合わせ内容をチケット管理システムに手動で登録し、内容に応じて担当者をアサインしてメール転送を行っていた作業が不要になったことは、業務効率化に大きく寄与している。「これまでは毎月100件程度の問い合わせに対して皆が他の業務の合間に対応を行っていました。1つひとつの業務としては些細なものですが、専任の担当者がいたわけではなかったためにこの業務に対するストレスは大きく、ServiceNowで解消されたことは大きな効果です」と野田氏は語る。

その定量効果については、メール1件につきチケット管理システムへの入力作業や担当者へのアサイン作業に10分かかっていたとすると、「年に換算すると約200時間分の作業が削減されたことになります」と、野田氏はその効果を強調する。

担当者側の負荷軽減

アサインされた担当者側も、これまでは対応したメールの内容をその都度システムに転記していましたが、今ではServiceNowの画面に直接回答を入力できることから、ここでも転記作業の負荷がすべて削減された。

顧客対応品質の向上

問い合わせ受付からの処理を一部自動化したことにより、対応業務が迅速化し、受付完了のメールが自動配信されることで顧客に安心感を提供できるようになった。これにより顧客満足度とロイヤリティの向上が期待される。

将来への展望

「ServiceNowによる自動化を適用したのは、VPSRemoteのサービスのうち問い合わせ対応の部分です。今後は、VPSRemoteのインフラ部分にもServiceNowを適用して自動化する領域を増やすことも検討しています。具体的にはITOM(IT Operations Management)を採用したインフラ運用におけるゼロタッチオペレーションの実現です」と野田氏は将来計画を語る。

また、同社が運用する他の顧客向けサービスにもServiceNowによる自動化を適用すれば大きな効果が得られると考えており、顧客ロイヤリティの向上に向けたさらなる自動化の実現を目指している。

公式出典あり この事例の効果数値は、企業のプレスリリースまたは公式発表に基づいています。 出典を確認

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公開日: 2023年1月1日

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