トヨタ自動車:WiseImagingで磁気探傷検査を自動化し見逃し率0%を達成

シーイーシーのDeep Learning画像検査システム「WiseImaging」を導入。フロントハブの磁気探傷検査で見逃し率0%、過検出率8%を達成し、2名の省人化を実現。

+0 %の見逃し率
数値の信頼性
公式出典あり
画像AI

この事例のポイント

導入効果
+0%の見逃し率
業種
製造業
導入分野
生産・製造

Before

トヨタ自動車株式会社の本社工場鍛造部は、鍛造や熱処理技術を核に、さまざまな自動車用鍛造品を生産している。中でもフロントハブという足回りに用いられる鍛造品の検査工程では、外観目視検査と磁気探傷検査を行っていた。両検査は人の目で判断しており、それぞれに1名、計2名の従業員が携わっていた。

磁気探傷検査は、外観目視検査では検出できないキズを検出する重要な工程である。鍛造品を磁化し、蛍光磁粉を塗布して、キズ部から発生する「漏洩磁束」に蛍光磁粉が付着させ、ブラックライトを照射して発光するキズ部を検出するという、熟練技能を要する業務であった。

鍛造部としては、この磁気探傷検査を自動化したいと考えていた。理由は以下の2つである。

  • さらなる生産性向上を図るため、検査工程にかけるリソースおよびコストの削減
  • 労働人口減少を見据え、作業者の負荷・単純作業を減らし、価値ある業務へリソースを再編

当初はAIではなく、一般的なマシンビジョンでキズを判定する検査を導入した。しかし、その検査ロジックにおいて熟練技能を再現しきれず、不良品を良品と判定する見逃し率が32%、良品を不良品と判定する過検出率は35%という結果に終わった。これでは検査工程のラインに導入できず、磁気探傷検査の自動化への取り組みには数年がかかっていた。

AI導入内容

2017年の初頭からAIに関する情報収集に奔走し、展示会でシーイーシーの「WiseImaging」と出会った。通常のAIメーカーは「できる」前提で話を進めてくるが、シーイーシーは「まずは味見でやってみませんか」と、まずトライアルで試すという実直な姿勢を見せた。この姿勢に好感を持ち、導入の検討を始めた。

選定理由

WiseImagingを含め数社の製品を試した上で、シーイーシーを選定した理由は以下の4つである。

  1. ヒートマップ機能:判定根拠となる特徴の違いを色の強弱で可視化するヒートマップ機能が搭載されており、当時はWiseImagingのみが持つ差別化要素であった
  2. ロケーションの近さ:名古屋にも事業所があり、すぐに駆けつけてもらえる距離感と密な連携が可能
  3. 信頼関係:シーイーシーは以前からトヨタ自動車のさまざまな部門とお付き合いがあり、ビジネスの仕方を互いに熟知していた
  4. 技術的対応力:Deep Learningによる画像認識技術を良否判定に適用させるため、検査工程に携わる従業員の声を集めて多数のミーティングを行い、精度向上に向けてさまざまな手法をトライしてくれた

導入プロセス

本稼働に至るまでの過程は簡単ではなかった。なかなか精度が向上しなかったため、分析対象数を増やすことはもちろん、データ分類方法や学習方法など、SEの方々にさまざまな手法をトライしていただいた。そうした努力もあって、2018年10月から検査工程において本稼働がスタートした。

本稼働までには部内でAIに対する理解を得るための啓蒙活動を行い、本稼働までには部内での理解を得られていたため、WiseImagingに対する反対などはなかった。

技術的特徴

WiseImagingは面倒なプログラムを設定する必要がないのも大きなメリットである。実務では、外観目視検査に携わる従業員が磁気探傷検査を起動させるなどの簡単な操作のみで、まったく違和感なく業務にフィットしている。

After

WiseImaging導入後の実績は以下の通りである。

見逃し率:0% 過検出率:8%

これはトヨタ自動車の鍛造部として満足する数値であり、検査工程ラインへの本格導入を可能にした。

さらに、フロントハブの検査工程に関わる従業員はこれまで二交代勤務で計4名でしたが、磁気探傷検査を自動化することができ、2名の省人化を実現した。省人化された人員はより付加価値の高い業務に再配置され、生産性向上と働き方改革の両立を図っている。

この取り組みは、自動車製造におけるAI画像検査の先進的事例として、品質保証と生産性向上の両立を示す重要な実証ケースとなった。

公式出典あり この事例の効果数値は、企業のプレスリリースまたは公式発表に基づいています。 出典を確認

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公開日: 2024年1月1日

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