シーエックスカーゴ:AI物流施設管理システム「GWES」で全拠点DXを加速

生協物流企業がAIを適用した物流施設統合管理システム「GWES」を導入。リアルタイムでの作業進捗・在庫可視化を実現し、定量的な管理と人員配置の最適化を達成。2027年までに全13拠点展開を予定。

+13 拠点への展開計画
数値の信頼性
公式出典あり
予測AI

この事例のポイント

導入効果
+13拠点への展開計画
導入分野
物流

Before

株式会社シーエックスカーゴは、日本生活協同組合連合会の物流子会社であり、CO・OP店舗や宅配、通信販売に向けて商品の調達から配送、納品までをトータルで担う総合物流企業である。同社は長年にわたり、倉庫管理システム(WMS)や倉庫制御システム(WCS)を用いて、物流センター内の事務オペレーションや庫内作業のデジタル化・標準化を進めてきた。

しかし、管理層が物流センターの運営状況を把握し、最適な判断を下すためのマネジメント業務には、未だ大きな課題が残っていた。センター内の作業進捗や人員配置、スペース活用状況といった情報が十分に可視化されておらず、多くの判断が現場管理者の経験と勘に依存していた。

この属人的な管理体制の下では、異なる拠点間で情報の共有が困難であり、改善活動にも時間と曖昧さが伴う。例えば、当日の業務終了時間の見込みを正確に把握できないため、必要以上の残業が発生したり、逆に早めに終了できるはずの日に無駄な人員が配置されたりするケースも珍しくなかった。在庫配置や動線設計についても、客観的なデータに基づく最適化が進んでおらず、保管効率と作業効率の両立が課題となっていた。

AI導入内容

シーエックスカーゴは、GROUND株式会社が提供するAIを適用した物流施設統合管理・最適化システム「GWES(Ground Warehouse Efficiency System)」を導入した。2024年8月、第一号拠点となる埼玉県の桶川第2流通センターで稼働を開始した。

GWESの3つの分析モジュール

桶川第2流通センターでは、まず「GWES」の以下の3つのモジュールが稼働している。

進捗分析(PA:Progress Analyzer):AI時系列予測

物流センター内の作業進捗をリアルタイムに可視化し、時系列予測モデルを用いて、当日の作業終了時間を高い精度で予測。どの工程で遅延が発生し、いつまでに解消すべきかをダッシュボード上で把握できる。これにより、経験に頼っていた人時調整や工程間のリソース移動をデータに基づき科学的に行える。

作業量分析(WA:Workload Analyzer)

個人別・チーム別の生産性を目標値と比較。客観的な数値に基づき、改善余地のあるポイントを瞬時に特定する。

在庫分析(IA:Inventory Analyzer):配置最適化アルゴリズム

商品の出荷頻度(ABC分析)や、関連して買われる商品の相関関係、ピッキング動線をAIが多角的に解析。配置最適化アルゴリズムによって、現状の保管場所からどれだけ効率を改善できるか、具体的な移設案をデータに基づき導出する。これにより、保管効率と作業効率の最大化を両立させる。

AIによる将来予測と最適化

「GWES」は、ミドルウェアとなる共通データ基盤と、AIを適用した各種機能モジュール群で構成された汎用性の高いパッケージシステムである。今後は在庫配置最適化(SO)や動線最適化(RO)モジュールも稼働させ、保管効率とピッキング作業の効率性をさらに高める計画である。

After

GWESの導入により、シーエックスカーゴの物流センター運営はデータ駆動型へと大きく転換した。

定量的な管理と意思決定の高速化

現場の今の状況を客観的な数値で可視化できるようになったことで、これまで経験に頼っていた人員配置や工程管理が、データに基づいた科学的な判断へと変わった。例えば、人時調整の必要性や当日の業務終了時間の把握が容易になり、無駄な残業や人員の過不足を削減できるようになった。

全拠点での標準化とDX加速

シーエックスカーゴは、桶川第2流通センターの成功を踏まえ、2027年までに「GWES」を全13拠点に展開する予定である。各拠点のWMSやWCSと連携させることで、全拠点の情報を一元管理する体制を構築し、企業全体の物流DX推進を加速させる。

生協物流の新たな基盤

「GWES」導入によって、シーエックスカーゴは生協の事業拡大に伴う物流量増加にも柔軟に対応できる基盤を整えた。データに基づく最適な人員配置や在庫配置を推進することで、コスト競争力とサービス品質の両立を目指し、生協物流の新たな標準モデルとしての役割を担いつつある。

公式出典あり この事例の効果数値は、企業のプレスリリースまたは公式発表に基づいています。 出典を確認

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公開日: 2024年8月1日

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