Expedia Group:ServiceNowで従業員エクスペリエンスを統合、問い合わせポータルを一元化

70カ国以上で展開する16,000人の従業員向けに「askEG」統合ポータルを構築。ServiceNow HRSDとITSMを連携し、従業員の問い合わせ先を一元化。部門横断のシームレスなサービス体験を実現した。

+85 %HR問い合わせをセルフサービス化
数値の信頼性
公式出典あり
RAG

この事例のポイント

導入効果
+85%HR問い合わせをセルフサービス化
業種
宿泊業
導入分野
人事

Before

Expedia Groupは200以上の専門サイトと20以上のグローバル旅行ブランドを抱えるオンライン旅行プラットフォームである。従業員数は約16,000人に上り、70カ国以上で事業を展開している。この規模と複雑性の中で、従業員向けの内部サービス提供は大きな課題を抱えていた。

従来、従業員が社内サービスを利用する際には、複数の入口が存在した。IT関連の問い合わせはIT SharePointサイトやITポータル、人事関連はHRポータル、施設関連は別のファシリティポータルへアクセスする必要があった。従業員は「この質問はどの部門に行けばいいのか」を自分で判断しなければならず、単純な問い合わせのために複数のシステムを行き来する非効率な状況が常態化していた。

この「システムの混乱」は従業員の生産性低下に直結していた。パスワードリセットのような簡単な問い合わせであっても、適切な窓口を見つけるまでに時間がかかり、場合によっては複数のチケットを作成する必要があった。部門間の連携も手作業に依存しており、質問が異なるチームに転送される際の情報連携に手間取り、従業員は同じ説明を繰り返し行う必要があった。

バックオフィス側も同様の課題を抱えていた。各システムで重複したツールが使われており、コストの無駄と管理負荷が増大していた。パンデミック発生時には、この脆弱な基盤が浮き彫りになり、在宅勤務への迅速な移行や従業員への情報伝達に支障をきたした。

AI導入内容

Expedia Groupは従業員エクスペリエンスの統一化を目指し、ServiceNowを中核とした「askEG」ポータルを構築した。これは単なるポータルの統合ではなく、従業員一人ひとりの「働き方の旅」を支える包括的なプラットフォームである。

askEG:AI SearchとVirtual Agentによる一元化ポータル

Expedia Groupは、ServiceNowのEmployee Centerを基盤に、HR・IT・ワークプレース・法務など全社のサービスを統合した「askEG」ポータルを構築した。

AI Searchによる意図に基づいた検索 ServiceNowのAI Search機能を導入し、自然言語処理(NLP)を活用した高度な検索体験を提供。従業員が「給与明細が見つからない」「新しいラップトップを申請したい」といった日常的な言葉で検索すると、AIが意図を理解し、20以上のブランドに分散していたナレッジ記事や申請フォームから、その従業員の所属や職位に基づいた最適な回答をパーソナライズして提示する。

Virtual Agentによる24時間セルフサービス NLU(自然言語理解)を搭載したVirtual Agent(チャットボット)をポータルの前面に配置。パスワードリセットや福利厚生の確認といった定型の問い合わせをAIが24時間体制で完結させる。複雑なケースや未解決の質問については、AIがコンテキストを保持したまま人間のエージェントへシームレスに引き継ぐ(Agent Chat)ことで、二度手間を省いたスムーズな解決を可能にした。

予測分析(Predictive Intelligence)による部門間連携の自動化

Predictive Intelligenceを活用し、ポータルから入力された問い合わせ内容をAIが自動分類・ルーティング。従業員は「これはHRの問題かITの問題か」を判断する必要がなく、AIが内容を分析して最適な部署(または複数の部署)へ自動的にタスクをアサインする。

例えば海外転勤のような複数部門にまたがるライフサイクルイベントも、ServiceNowのワークフローエンジンが、給与(HR)、アクセス権(IT)、ビザ(法務)などの子タスクをAIの分類に基づいて自動生成し、一元管理する。これにより、部門間のサイロ化を解消し、従業員へホリスティック(包括的)なサービス体験を提供している。

After

askEGポータルの導入により、Expedia Groupは従業員エクスペリエンスの質的向上と運用効率の大幅な改善を実現した。

従業員満足度の向上

「同じ情報にアクセスできるようになったが、はるかにアクセスしやすくなった」と従業員から評価を受け、複数の従来システムはすべて廃止された。従業員は単一の入口から必要な情報やサービスにアクセスでき、業務のストレスが大幅に軽減された。

HR問い合わせの85%をセルフサービス化

ServiceNowの予測によると、完全導入時にはHR関連問い合わせの85%が従業員セルフサービスで解決される見込みである。これによりHRチームは戦略的な業務に注力できるようになり、従業員の体験向上に直接的に貢献できる時間が増加した。

チーム間連携の効率化

部門間でチケットを転送する際の情報連携が自動化され、従業員への確認作業が不要になった。複数チームが関与するケースでも、ホリスティックなビューで対応状況を把握でき、シームレスな協働が可能になった。

ツール統合によるコスト削減

重複していた複数の社内システムを統合・廃止し、ライセンス費用と管理工数を削減した。Ask HRポータルは、2020年にCOVID-19対応として48時間で立ち上げた緊急ポータルから進化したもので、その俊敏性と拡張性が実証された。

この統合的アプローチにより、Expedia Groupは「優れた顧客体験は優れた従業員体験から始まる」という理念を体現した。従業員が日々の業務で摩擦なく必要なサポートを受けられる環境が、顧客向けの卓越したサービス提供への基盤となっている。

公式出典あり この事例の効果数値は、企業のプレスリリースまたは公式発表に基づいています。 出典を確認

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公開日: 2024年1月1日

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